寝たきりにならないための運動を始めましょう

寝たきりを予防する、元気なうちからの運動

予防することが大切

お年寄りの方は一度寝たきりになるとすぐに筋力が低下してしまい、もう一度立てるようになるには大変なリハビリをしなければなりません。寝たきりになると、気分が落ち込んだり、うつ状態になったりしますので、リハビリする気力を維持していくのも大変です。そのような寝たきり後の肉体的にも精神的にも能力が低下した状態になることを「廃用症候群」と言い、寝たきりの高齢者にとって大きな問題となっています。そうならないように予防することがなにより大事なことです。そして予防は健康で体が動くうちからしておかないと、役に立ちません。運動して筋肉を動かす習慣をつけていると、たとえ寝たきりになった時でも、どうやったら体を動かすことができるかを頭が覚えているため、運動を日頃していない人に比べて回復が早いと言えるでしょう。

予防のために意識すること

寝たきりにならないようにするにはどうすればいいのか、実はそんなに難しい事ではありません。自分で起き上がって歩く、それが出来れば寝たきりになることはありません。もちろんご高齢の方の中には病気や持病、骨折などで寝たきりになることもありますが、健康な高齢者の方々は意識して寝たきりにならないように、立って歩くために必要な筋肉を付け、それを維持していかなければなりません。自分で起き上がり、歩くための筋力は足の筋肉だけではなく、腹筋、背筋など全身の筋肉が必要となります。日頃から筋力が落ちないようにしっかり動くことはもちろん、意識して筋肉を動かすことで、筋力を維持、向上することができます。そういった努力が寝たきりを遠ざけ、健康で楽しい老後の生活を作り出すのです。

どんなことをすれば寝たきりにならずにすむか

自分でできることは自分で

まず日常生活で意識することは、自分で出来ることを面倒くさがらず自分でやることです。瓶のふたが開かない時に自分でしっかり開ける、少し重そうな荷物でも自分で運んでみる、そういった小さなことでも意識してやることで結果は違います。そして、なるべく散歩や外出をしてみましょう。これは歩行の訓練になるのはもちろんのこと、日光にあたることでビタミンDが体内で生成されます。ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、丈夫な骨を作るのに大事なものなのです。骨粗しょう症の予防にもなります。ただし、外出の際は日焼けに注意して、熱中症にならないように帽子をかぶったり、水分摂取は怠らないようにしましょう。

外出は脳にも効果的

散歩などで外出すると四季を感じることができます。精神的にも肉体的にも新鮮な刺激を受けるので、認知症の予防にも良いことです。そして出来ればお友達と外出することをお勧めします。日頃テレビなどの受動的な刺激しか受けていない人は、おしゃべりなどのコミュニケーションが脳を活性化させますので、ぜひリラックスできるお友達と外出してみましょう。上級者は歩数計などを持っていくと、毎日の自分の歩数がわかるようになって、より散歩が楽しめるようになります。一日5000~6000歩を継続すると筋力の低下は防げます。運動習慣のある人は、休まないで1時間以上歩けることを目標にしましょう。長時間しっかり歩ける人は、生活が充実しているということがスポーツ庁の調査でわかっています。

浮力を利用した運動

もともと膝が悪かったり、長距離の歩行が出来ない方は近くの市民プールなどを利用してみましょう。プールの中での歩行もしっかり筋肉に負荷がかかりますし、関節にもやさしいですのでお勧めです。また、心臓疾患や持病などで運動に制限がかかっている、医者に止められているという方は、自分に出来る運動を相談してみましょう。毎日しっかり体を動かすことがなにより大切です。

食事は体の源

そして忘れてはならないことは、しっかりと良質の食事を摂ることです。身体をつくるのも、動かすのも、食事から得られるタンパク質や炭水化物などです。おいしい食事を摂ることも、寝たきりを遠ざけることになりますので、意識して栄養を摂るようにしましょう。運動後にコップ一杯の牛乳や豆乳をとることもお勧めです。運動後はタンパク質をしっかりとることで筋肉を増やすことができます。

おすすめの運動は

立位または座位の運動

比較的運動が出来る方は、スクワットはいかがでしょうか。スクワットは両足を肩幅くらいに広げ、息を吐きながら腰を落とします。出来るだけ背筋を伸ばして、大腿の筋肉に負荷がかかっているのを意識しましょう。そして息を吸いながらゆっくり戻していきます。1セット5回を1日3セットほど行ってみましょう。スクワットはちょっときついという方は、椅子に座ったままの足踏みをしてみましょう。足裏が地面からしっかり離れるようにして、大腿に力が入っていることを意識して、左右交互にやってみましょう。こちらはテレビを見ながらでも出来ます。

寝たままでもできる運動

寝たままでも、仰向けになって片方の足を少し地面から浮かし、もう一方の足の脛をトントンとリズム良く優しく叩いてみましょう。十回ずつ左右でやるだけでも、大腿、腹部の筋肉に負荷がかかっていい運動になります。筋肉を意識しながら運動することで、しっかりと意識した場所に筋肉がついていきます。自分にあった運動で体を動かしてストレス解消しながら、健康寿命を延ばしていきましょう。