骨折による寝たきり
高齢者はリスクが高い!
高齢者は若い方よりも転倒しやすく、また転倒に対するリスクも高まります。例えば筋力や視力の衰えであったり、骨粗鬆症など骨の強度が下がる症状などが該当します。これら症状により、ただ手をついただけで骨折したり何もない場所で転んでしまい骨にヒビが入ったりと単なる日常生活においてもリスクが高まるのです。また骨折するのは外よりも自宅における可能性の方が高く、階段や浴室、庭やリビングといったあらゆる場所で骨折する可能性があるため油断できません。
大腿骨の骨折はおおきく影響する
各部位の骨折のうち、腕や指など移動に支障をきたさない箇所ならともかく、大腿骨など骨折しやすく運動能力に大きく影響を残す箇所の骨折は寝たきりの原因になります。ちょっと足元がグラついて大腿骨が骨折し、若い頃よりも回復能力が下がっていることでなかなか症状が回復せず、またその症状が回復しない中で筋力が下がり寝たきりが重症化してしまうのです。例え脳や精神に異常がなくても、骨折による寝たきりで精神が参ってしまい何らかの病気を併発する危険性もあります。
バリアフリーできていますか?
寝たきりに繋がる骨折を防ぐには、まずは自宅内のバリアフリーを見直すことから始めましょう。手すりはもちろん、段差をなくしたり滑りやすい床材の改善などが必要になります。また、椅子やベッドなど家具の高さも調整すると、不便な思いをせず生活できるようになります。バリアフリー以外では、やはり普段から運動を継続して行うことが大切です。いきなり無理な運動をして転倒しては本末転倒なので、最初はストレッチからでも問題ありません。徐々に運動量を増やしていくことで筋力を付け、自分に自信を取り戻すのです。また、運動は脳にも好影響をもたらすと言われています。将来の発病リスクを下げる意味でも、運動は高い効果を発揮するのです。
脳出血や脳梗塞など病気による寝たきり
生活習慣の見直しを
脳出血や脳梗塞などは、寝たきりどころか命に関わる病気です。脳出血や脳梗塞、クモ膜下出血をまとめて脳卒中といいますが、特に脳梗塞は発病する方が多く普段から予防が必要です。そんな脳梗塞は、動脈硬化によるものと心臓の病気によるものが存在します。前者は生活習慣の乱れによる所も大きく、喫煙や偏食は脳梗塞のリスクを上昇させます。特に高血圧や糖尿病の方がなりやすく、その傾向にある方は寝たきりのリスクも高まっていることを覚えておきましょう。心臓の病気による脳梗塞は、血の塊である血栓ができ脳に届くことで発生します。自分の心臓に異変がないかどうか、しばらく医師の診断を受けていない方は健康診断の受診がおすすめです。
脳卒中のサインを見逃さない!
これら脳卒中はサインを見逃さないことが大切です。手足が麻痺するような感覚を覚えたり、いつもより視界がぼやけて見えたりと、何らかの形で体がSOSを発し始めます。また、突然ろれつが回らなくなったり言葉が思い浮かばなくなるのも典型的な症状です。高齢者における脳卒中の怖い所は、これら症状を単なる加齢によるものだと断定しがちな所でしょう。歳を重ね体の機能が衰え始め、これら症状もその一環だと勘違いしてしまうのです。少しでも早く病院で診察を受けることが、命を守ることに繋がります。対処が間に合わないと、命を守れても寝たきりになる可能性が高まるので注意しましょう。
寝たきりが長引いて寝たきりに
寝たきりが寝たきりを呼ぶ悪循環
高齢者の場合、病気や骨折による寝たきりが回復してすぐ元通りとはいきません。寝たきりになった時、筋力が落ちてしまい以前より自力で歩くことが困難になります。衰えた自分自身に落胆してしまい、歩く気力がなくなり歩行障害が発生する可能性もあります。また、寝たきりの状態に慣れてしまい、周囲の介護もあって行動する気力が失われてしまう可能性もあります。体の麻痺や大腿骨の骨折などほとんど動けなくなる場合もありますが、そうでない場合はちょっとずつ体を動かすことで気力と体力を養いましょう。もちろん無理は禁物ですし、医師に一度は相談することをおすすめします。
廃用症候群
また、安静状態が長引くことで生じる寝たきり状態を廃用症候群とも言います。筋力の低下はもちろん、精神的な落ち込みも廃用症候群の一環とされます。以前は運動を楽しめていた方も、体の衰えにより運動をする楽しみを見いだせなくなってしまい、うつ状態に陥るなどが症状の一例です。しばらく関節を動かしていないことで、体を動かす度に関節部分の痛みを感じることもあります。あらゆる面で行動に対する意欲が削がれること、それがこの廃用症候群の怖い所なのです。
目的意識を持たせよう
廃用症候群を防ぐには、寝たきりの症状が軽くなった時リハビリに励んだり、自力で行えることは自力で行うといった対処法が有効です。廃用症候群は気持ちの面も大きいので、まずは高齢者自身が目的意識を持ってやる気を出さなければなりません。また、一人で無理をしないよう医師のアドバイスに従うことも大切です。廃用症候群の恐れがあるうちは、体は万全ではありません。周囲のサポートを受けつつ自力で回復を目指すことを心がけましょう。