パーキンソン病の特徴や症状とは?
パーキンソン病とは?
パーキンソン病は脳の異常が起きることで、体の動きに障害が出るものです。高齢者に多く発症していますが、若年者でもみられます。パーキンソン病の主な症状は、体の動きが鈍くなることです。動きが小さくなり、遅くなってしまいます。腕や足の振りも抑制されるため、動作がゆっくりになることが特徴です。振戦と呼ばれる手足のふるえも起こります。また、筋肉の固縮や姿勢障害などを引き起こす病気です。
進行度の分類
パーキンソン病の進行度は、「ヤール重症度分類」で分けられます。1度から5度まであり、数字が大きくなるほど重症です。1度は片方の手足のみに症状があります。2度は両方の手足に症状が出るものです。生活に不便はありますが、1度と2度は通常通りの生活ができます。3度になると、歩行や姿勢反射の障害が起きて、活動の制限を受けることが多いです。しかし、早期から治療を始めれば、良い状態を保つことができます。4度は両側の手足に強い症状が出て、5度は寝たきりもしくは車椅子を使用するため、全面的な介助が必要です。
パーキンソン病の症状は?
パーキンソン病の症状は、運動障害として「静止時振戦・筋固縮・無動・姿勢反射障害」があります。静止時振戦は、じっとしていても小刻みに震えることです。筋固縮になると、肩や腕などの筋肉がかたくなって、スムーズな動きができなくなります。顔面筋もこわばり、無表情になることが特徴です。無動は動作が素早くできないことを表します。姿勢反射障害は体のバランスが取れなくて、転びやすくなる症状です。体軸が斜めに傾いてしまうこともあります。
非運動症状には何があるのか?
パーキンソン病では、非運動症状として「自律神経障害・認知障害・嗅覚障害」などを引き起こすことも多いです。自律神経障害になると、起立性低血圧や食事性低血圧・発汗・冷え・性機能障害などが起きます。また、睡眠障害や慢性的な疲労になり、精神症状が現れることも特徴です。不安やうつ状態、アパシーと呼ばれる無関心・無気力状態、幻覚や錯覚・妄想状態になることもあります。疲労がたまってしまうと、手足のしびれや痛みを感じ、体重が減少することもあるでしょう。
パーキンソン病でふるえが起こる原因とは?
ドーパミンの減少
パーキンソン病でふるえが起きる原因とは、脳内にある「ドーパミン神経の減少」です。体を動かす時には、脳の大脳皮質から筋肉に指令があります。運動調節の指令をしているのが、神経伝達物質のドーパミンです。脳の奥にあるドーパミン神経で作られています。しかし、パーキンソン病になるとドーパミン神経が減少しまうので、適切な量のドーパミンが作れないのです。よって、運動調節ができず、ふるえなどを起こしてしまいます。
静止時振戦
パーキンソン病のふるえとして、「静止時振戦」が特徴的です。何もしないで、じっとしている時でもふるえてしまいます。1秒間に約4回~6回など、ふるえの動きは小刻みです。片方の手足から始まることが多く、睡眠中はふるえがおさまります。しかし、目覚めるとふるえが始まってしまうのです。静止時振戦は、意識をすることでふるえがおさまることもあります。診査をする時には、他の話をして意識させないことが重要です。
パーキンソン病には運動が必要!運動治療の方法とは?
進行は遅らせることはできる!
パーキンソン病は運動をすることで、進行を遅らせることができます。つまり、運動療法をすることが効果的です。完治することは難しいとされていますが、薬物療法と運動療法が必要になります。運動療法では、ストレッチなどの全身を使う動きが大切です。パーキンソン病で運動療法をしていないと、筋肉はかたまってしまいます。ストレッチをすれば一時的に柔らかくなりますが、神経的な要因が関係している筋肉硬化なので、すぐ元に戻ってしまうでしょう。よって、ストレッチなどの運動療法を継続することが必要です。
縮んだら伸ばし、伸びたら縮ませる
パーキンソン病は、背中や腰が丸くなっている姿勢をしています。正しい姿勢よりも前かがみになっていて、腹部や頸部・胸部の前にある筋肉が縮んでいる状態です。具体的には、胸鎖乳突筋や大胸筋・腹直筋などが縮んでいます。一方で、背中や腰にある脊柱起立筋、臀部にある大臀筋・中臀筋は伸びている状態です。これらの縮んでいる筋肉を伸ばし、伸びている筋肉を縮ませる動きが必要になります。その運動をリハビリとして、継続的に実践していくといいでしょう。
運動療法
運動療法の一つが、胸部の筋肉を伸ばす動きです。まずは仰向けの体勢になり、両方の肘で床を触ります。肘で床を押し、背中を持ちあげる運動です。背中を反り、胸の中央部を持ちあげるようにしましょう。脇をしめ、顎を引くことが大切です。腹部の筋肉を伸ばすためには、うつ伏せの体勢になってから両肘を立て、背中を反る動きをします。臀部やふくらはぎの後ろにある筋肉を伸ばすことにも有効です。お腹を床につけ、できるだけ浮かないようにするといいでしょう。足のリハビリでは、肩幅に足を広げて立ちます。足の付け根を触り、お尻を遠くに突き出して、体を前に動かす動きです。膝を軽く曲げても構いませんが、曲げすぎると効果が少なくなります。